過去10年の優勝馬には、重賞勝ちやGⅠ3着以内の実績があるクラレントやルージュバックが名を連ねています。
また、その年の暮れの香港CでGⅠ初制覇を果たしたエイシンヒカリなど、8頭がこのレースで重賞初制覇を果たしています。
実績馬がその実力を発揮するのか、新たなGⅠ戦線のスターが現れるのか。
過去10年の結果を参考に、好走馬に共通するポイントを探っていきましょう。
エプソムCは、5週連続GⅠ開催の余韻が残る東京競馬場で行われます。
過去10年の優勝馬には、重賞勝ちやGⅠ3着以内の実績があるクラレントやルージュバックが名を連ねています。
また、その年の暮れの香港CでGⅠ初制覇を果たしたエイシンヒカリなど、8頭がこのレースで重賞初制覇を果たしています。
実績馬がその実力を発揮するのか、新たなGⅠ戦線のスターが現れるのか。
過去10年の結果を参考に、好走馬に共通するポイントを探っていきましょう。
エプソムカップ 2024/6/9(日)
東京競馬場:芝1800m
*netkeibaより
近2走は結果が振るわなかったものの、2走前は海外遠征で強敵揃い、前走の新潟大賞典では休み明けの影響で気性が荒れていたことが敗因です。
昨年のラジオNIKKEI賞では不利な状況にもかかわらず、後に毎日王冠を制したエルトンバローズと僅差で戦い、セントライト記念では皐月賞馬のソールオリエンスを破るなど、その実力は確かです。
中間は短期放牧でリフレッシュし、先週の美浦Wコースで好時計を記録し、抜群の動きを見せています。
巻き返しが期待できるでしょう。鞍上にはC.ルメール騎手が騎乗します。
ヴェルトライゼンデが1年2か月ぶりに復帰します。
長期休養明けの不安はあるものの、調教を重ねるごとに状態は向上しています。
3冠馬コントレイルと同世代であり、日本ダービーとジャパンCで3着に入った実績があるその地力は、今回のメンバーの中でもトップクラスです。
脚部不安に悩まされながらも、2022年の鳴尾記念では約1年5か月ぶりのレースで勝利を収めており、今回も期待がかかります。
新馬戦を勝利した後、ホープフルSでは10着に終わりました。
3歳春は条件戦で勝利を挙げられませんでしたが、秋に入ると見違えるような成績を見せました。
1勝クラスを圧勝し、その後も2勝クラス、3勝クラスと連勝を重ねました。
じっくりと調整された結果、持っている才能が開花したようです。
このメンバー相手でも十分に通用する力を持っており、4連勝での重賞制覇が期待されます。
エプソムカップ 東京/芝1800m
参照元:JRA
エプソムカップが行われる東京芝1800mは、1~2コーナーの中間に位置するポケットからスタートします。
バックストレッチに斜めに進入する形となりますが、広々とした大回りの東京芝コースらしく、展開が乱れることは少ないです。
このため、各馬が持つ能力を十分に発揮しやすい舞台と言えます。
東京芝1800mは、スタートしてから約100mで2コーナーのカーブに合流するため、基本的に外枠が不利です。
しかし、エプソムカップは連続開催の後半に行われ、梅雨の時期と重なるため、馬場の内側が荒れやすくなります。
その結果、2014年以降は外枠が好成績を収めており、特に8枠が3勝、2着2回、3着2回と健闘しています。
本番当日の馬場状態によって結果が左右されやすいレースであることを念頭に置くべきでしょう。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 1- 1- 1-14/17 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
2枠 | 0- 1- 1-15/17 | 0.0% | 5.9% | 11.8% |
3枠 | 1- 2- 2-13/18 | 5.6% | 16.7% | 27.8% |
4枠 | 0- 1- 2-16/19 | 0.0% | 5.3% | 15.8% |
5枠 | 2- 1- 1-16/20 | 10.0% | 15.0% | 20.0% |
6枠 | 2- 1- 0-16/19 | 10.5% | 15.8% | 15.8% |
7枠 | 1- 1- 1-21/24 | 4.2% | 8.3% | 12.5% |
8枠 | 3- 2- 2-19/26 | 11.5% | 19.2% | 26.9% |
エプソムカップの最近の傾向を見ると、4歳の馬が非常に強い結果を出しています。
過去10年のエプソムCで3着以内に入った馬の半数は4歳馬であり、3着内率も他の年齢層を大きく上回っています。
トーラスジェミニが3連単400万円超の大波乱を演出した例もあり、単勝6番人気以下の馬が3着以内に5頭入るなど、4歳馬には伏兵馬の好走が目立ちます。
一方、7歳以上の馬は振るわず、2014年にダークシャドウが3着に入ったのみです。
したがって、7歳以上の馬の評価は低めに見るのが良いかもしれません。
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
4歳 | 5- 5- 4- 24/ 38 | 13.2% | 26.3% | 36.8% |
5歳 | 4- 2- 2- 35/ 43 | 9.3% | 14.0% | 18.6% |
6歳 | 1- 3- 3- 28/ 35 | 2.9% | 11.4% | 20.0% |
7歳 | 0- 0- 1- 31/ 32 | 0.0% | 0.0% | 3.1% |
8歳 | 0- 0- 0- 11/ 11 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
牝馬 (1-2-0-9)
牡・セン(9-8-10-121)
牝馬の出走は少ないですが、連対3頭と好走確率高めです。
エプソムカップの人気馬の成績について見てみると、2008年以降、1~5番人気の馬が14回優勝し、2着11回、3着7回という成績を残しています。
高評価の馬が上位に来ることが多いです。
しかし、それが全てではありません。
2020年には、9番、5番、18番人気の馬が上位に入るという結果も出ています。
これは、人気がない馬も、成績を残せる可能性があるということを示しています。
また、競走の準備期間にも注意が必要です。
具体的には、前のレースから2週間しか間がない馬は成績が良くない傾向があります。
一方で、新潟大賞典のように前のレースから1ヶ月以上の間がある馬、特に過去に重賞で成功した馬は良い成績を出すことが多いです。
これらのポイントを考慮に入れて、馬を選ぶと良いでしょう。
1番人気(2-2-1-5)
2番人気(3-0-2-5)
3番人気(1-1-0-8)
4番人気(1-2-2-5)
5番人気(2-1-1-6)
6番人気(0-1-2-7)
7番人気(0-2-0-8)
8番人気(0-1-1-8)
9番人気(1-0-0-9)
10番人気(0-0-0-10)
11番人気(0-0-0-10)
12番人気(0-0-0-10)
13番人気(0-0-0-9)
14番人気(0-0-0-7)
15番人気(0-0-0-7)
16番人気(0-0-0-7)
17番人気(0-0-0-6)
18番人気(0-0-1-3)
エプソムカップは東京芝コースで行われ、長さ525m、高低差約2mの急坂を持つ最後の直線が特徴です。
このコースは、レースの大部分がゆっくりとしたペースで進み、最後の瞬発力勝負で決まる傾向があります。
このレースも同様で、1800mの距離を走るため、最後の瞬発力が非常に重要になります。
2008年以降、このレースで逃げ切って勝利したのは、2015年のエイシンヒカリのみで、その後彼は海外のG1レースを2勝しました。
このことから、このレースに出走する馬は一般的に瞬発力を持っています。
事実、上がり3F最速の馬が4回優勝し、2着4回、3着1回という好成績を残しています。
1位から3位までの馬を見ても、8回の優勝、2着9回、3着7回という成績です。
ただし、瞬発力だけでなく、レース運びのうまさも重要です。
特に、好位置から中団あたりにつけることができる馬は、成績が良いことが多いです。
逃げ(1-1-3-5)
先行(4-5-1-28)
差し(5-3-6-60)
追込(0-1-0-37)
エプソムカップの結果を見ると、ディープインパクト産駒の好成績が目立つことが確認できます。
ディープインパクト産駒が初出走した2012年には、母の父がカーリアンのトーセンレーヴとダノンシャークがワンツーを決めています。
さらに2015年には、母の父がストームキャットのエイシンヒカリとサトノアラジン、そしてディサイファが上位を独占しています。
また、2021年にはディープインパクトの直仔であるトーセンラー産駒のザダルが勝利し、ディープインパクト産駒が2着と3着を確保しました。
このような結果から、ディープインパクトの血を引く馬に対しては、今後も相応の注意が必要でしょう。
また、広く見てみると、サンデーサイレンス系の馬が2012年以降に7勝、2着8回、3着7回と良い成績を残しています。
特に、そのうち10頭が母の父がノーザンダンサー系であったことは注目すべき点でしょう。
さらに、父がノーザンダンサー系、母の父がサンデーサイレンス系という配合も2着が2回あり、この配合にも注目が必要です。